何回やんねん! 都構想 副首都と都構想は別物

ビラの文面

6月市議会で副首都法案と大阪都構想について質問があった。大阪都構想は2度の住民投票によって否決されたが、吉村知事は民意を無視して3度目の住民投票を狙っている。大規模災害時に首都機能をバックアップする副首都と、大阪市を廃止して特別区に分割する都構想は別物である。住民投票の対象を大阪府民に拡大する試みは、憲法の住民自治原則に反すると批判され挫折した。副首都法の付帯決議は「地方選挙と住民投票の期間が重複しないように最大限調整する」旨を示し、“目的のためには手段を選ばない”政治姿勢を強く牽制(けんせい)している。

ビラの文面(~7.30配布)

6月市議会で副首都法案と大阪都構想について質問があった。大阪市を廃止して特別区に分割する“大阪都構想”は2度の住民投票によって否決されたが、吉村知事は「挑戦することはもうない」との前言を翻し、民意を無視して3度目の住民投票を狙っている。
首都機能をバックアップする「副首都」と都構想は別物であり、副首都を口実に都構想実現を企てるのは邪道である。法案付則を悪用して住民投票の対象を大阪府民に拡大し賛成票増加を企てたが、憲法が定める住民自治の原則に反するとの批判が強く、この付則は削除された。

ビラの文面(~6.24配布)

6月市議会で副首都法案と大阪都構想について質問があった。大阪市を廃止して特別区に分割する“大阪都構想”は2度の住民投票によって否決されたが、吉村知事は「挑戦することはもうない」との前言を翻し、民意を無視して3度目の住民投票を狙っている。
首都機能をバックアップする「副首都」と都構想は別物であり、副首都を口実に都構想実現を企てるのは邪道である。住民投票の対象を大阪府民に拡大して賛成票を増やそうとしているが、大阪市民以外が大阪市の未来を決定するのは、憲法が定める住民自治の原則に反する。


2026年6月18日、池内議員(自由民主党・無所属の会)が「副首都の整備の推進に関する法律(副首都法案)と大阪市廃止・特別区設置(大阪都構想)について」質問を行った。

民意は2度示された


議員は「都構想は2回の住民投票で反対多数で否決された。大阪市民が熟慮して判断したものである」と発言した。都構想の賛否を問う住民投票は2015年と20年に実施され、いずれも否決された。大阪市を廃止する都構想は認められないという民意が2度にわたって示された。20年の否決を受けて吉村知事は「(都構想に)挑戦することはもうない」と言い切った。23年の府知事選で吉村氏は「(都構想は)僕がやることはない」と説明して再選された。

議員は続けて「今年の知事選直前になって、突然3回目の住民投票の話が出てきた」と発言した。吉村知事は前言を翻して、3回目の住民投票を言い始めた。大規模災害時に首都中枢機能を代替する副首都について定める副首都法案と絡めて、都構想を実現しようというのだ。議員は「副首都と都構想は別だ」と断定した。別物なのに、なぜ両者が関連するのか?  副首都法案の付則に「住民投票で“都”への名称変更と特別区の設置との賛否を同時に問う場合、投票対象を道府県全域に拡大する」とある。この付則を使って副首都と都構想を実現しようという狙いである。

対象を府民に広げる策略は失敗

議員は「投票対象者を府民に広げるのは違憲だとの意見が出ている」と指摘した。憲法第92条は「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。」とし、第95条は「一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。」と規定している。大阪市のことは大阪市民が決めるのが住民自治の基本で、大阪府民の判断で大阪市を廃止できるというのは、地方自治の本旨に反している。「大阪市民を対象に住民投票を行うと、これまでと同様に否決される可能性が高い。大阪市を除く大阪府民は都構想についてよく知らないので、賛成してくれるだろう」と吉村知事が考えているのだとすれば、あまりにも身勝手である。

自民党の法案審査で、住民投票に関する付則は憲法に抵触するという批判が噴出し、賛成意見は全く出なかった。これを受けて6月22日の自民・維新の党首会談で、高市首相はこの付則の削除を要請した。24日に自民と維新は修正した法案を衆議院に共同提出した。大阪都構想の住民投票はこれまでの2回と同様に大阪市民を対象に実施されることとなる。

吉村知事は27年春の統一地方選挙と同日投票で住民投票を実施しようと企てている。住民投票の単独実施の場合、賛成・反対双方の立場から自由にアピールができるので、住民は都構想のメリット・デメリットについて理解し、判断できる。ところが、選挙と同日実施の場合、公職選挙法により政治活動が規制されるため、アピールはできず、住民は不十分な理解のまま投票することになる。「大阪が副首都になるのはいいことだ」というぼんやりとしたイメージで投票する住民が出てくる。推進派はこのような、せこい考えなのだ。

副首都法 成立したが

7月7日、自民党と日本維新の会との会談が開かれ、●皇室典範改正案の成立を最優先させる。●衆院議員定数削減法案の今国会での成立を見送る。●副首都法案の今国会成立を目指す。ことで合意した。定数削減法案と副首都法案は維新の看板政策であり、その一つが頓挫したことは維新にとって大きな打撃である。

7月24日、参議院本会議で副首都法がわずか2票差の賛成多数で可決・成立した。副首都法は、大規模災害時に首都機能をバックアップするための法律であり、副首都の要件は、●首都圏と同時被災の可能性が低いこと ●一定の国の出先機関があること ●一定の人口規模と経済集積があること ●特別区の設置や道府県と政令市の連携協約があること、とされる。

副首都を定めるということは、国の形を決める重要な作業である。だが、首都法がないため、首都機能について法で定義されていない。首都の持つ機能のうち、どの機能を副首都に分散させるのや、副首都整備の予算規模について、政府の具体的な答弁はなく、今後、政府が詳細を定めていく。重要事項にもかかわらず審議時間は大変短く、肝心なことは抜け落ちている欠陥法である。

副首都法の付帯決議には「地方選と住民投票の期間を重複しないように最大限調整する」旨が記された。27年春の大阪府知事選・大阪市長選と、都構想の賛否を問う住民投票の同日実施を回避する決議内容である。同日実施の場合は、公職選挙法の規定により、都構想に反対する住民団体の運動が規制されることになるためである。だが、吉村知事は決議を無視して同日実施の意向を示し、目的のためには手段を択ばないという姿勢を取り続けている。

都構想がなくても副首都になれる

副首都指定の要件の一つは、道府県と政令市の連携協約である。この協約を使って各地が名乗りを上げている。福岡県・福岡市・北九州市、愛知県・名古屋市、北海道・札幌市という「チーム」である。福岡と北海道は災害リスクが少なく、名古屋市は首都に近いが同時被災の可能性は低い。南海トラフ地震で首都と同時被災する大阪と比べて、これら3地域の方が副首都に適しているともいえる。

大阪府と大阪市が連携協約を結ぶという道もある。副首都になるのに都構想は絶対必要条件ではなく、不要ということだ。

 

都構想の次に来るもの

議員は「松原市は大阪市に隣接し、両市は密接な関係にある。本市はどう考え、どう動くべきなのか」と問うたが、市長と理事者は「議論の動向を注視していく」「情報収集し、分析する」と他人事のような答弁を繰り返した。

両市の密接な関係の一つはごみ処理である。大阪市、八尾市、松原市、守口市が一部事務組合(大阪広域環境施設組合)を結成し、共同でごみ処理を行っている。もし都構想が実現した場合、例えば3区(A・B・C)の区割りとなった場合は、特別区A、特別区B、特別区C、八尾市、松原市、守口市が一部事務組合を結成することになると思われる。
また、大阪市・松原市による消防指令業務の共同運用が行われているが、もし都構想(3区区割り)が実現した場合、特別区A、特別区B、特別区C、松原市による共同運用になると思われる。区割り数が多ければ非常に煩雑となるだろう。

大阪都構想の発展型と言われる「グレーター大阪」構想がある。大阪市に隣接する堺市、東大阪市、松原市など10市を大阪特別区に組み込むもので、合計人口は569万人(2019年現在)となる。その手続きは…隣接する市の市長が希望する→その市の議会が可決する→大阪府知事が認める→大阪府議会が可決する、というもの。住民投票を経ずに組み込まれてしまう。(グレーター大阪構想について詳しくは、下記「せっかちな質問」をクリックしてください)

 

 

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